登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問34
問題文
瀉下成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a センノシドは、腸管内で水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やすとともに糞便を柔らかくする。
b ピコスルファートナトリウムは、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、大腸への刺激作用を示すようになる。
c 水酸化マグネシウムは、腸内容物の浸透圧を高めることで糞便中の水分量を増し、また大腸を刺激して排便を促す。
d ビサコジルは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解して生じるガスによって便通を促す。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:誤、b:正、c:誤、d:正
3:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
4:a:正、b:正、c:誤、d:誤
5:a:正、b:誤、c:正、d:誤
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瀉下成分(しゃげせいぶん)の作用機序【登録販売者解説】
正解の理由
センノシド・ピコスルファートナトリウムは大腸を刺激し、水酸化マグネシウムは腸内容物の浸透圧を高めます。マルツエキスは麦芽糖の発酵で便通を促します。
正しい組合せは1です。aは誤、bは正、cは正、dは誤です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の「腸の薬(瀉下薬)」です。
解法ステップ
- aの「水分を吸収して、糞便のかさを増やす」という働きに注目します。これは膨潤性瀉下成分の特徴です。
- bの「腸内細菌によって分解され、大腸を刺激する」は、大腸刺激性瀉下成分の説明です。
- cの「浸透圧を高めて糞便中の水分量を増す」は無機塩類の働きです。大腸を刺激する説明も含まれています。
- dの「麦芽糖が分解して生じるガス」はマルツエキスの働きです。ビサコジルの説明ではありません。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの判定
-
a:誤
× センノシドの作用としている → ○ 膨潤性瀉下成分の作用
センノシドは、腸内細菌によって分解されて生じた物質が大腸を刺激します。水分を吸収して糞便のかさを増やし、柔らかくするのは、カルメロースナトリウムなどの膨潤性瀉下成分の働きです。 -
b:正
ピコスルファートナトリウムは、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、大腸への刺激作用を示すようになります。大腸刺激性瀉下成分の特徴に合っています。 -
c:正
水酸化マグネシウムは無機塩類です。腸内容物の浸透圧(腸内容物と周囲との間で水分を移動させる力)を高め、糞便中の水分量を増やします。手引きでは、大腸を刺激して排便を促す働きも示されています。 -
d:誤
× ビサコジルの作用としている → ○ マルツエキスの作用
麦芽糖が腸内細菌によって分解されて生じるガスで便通を促すのは、マルツエキスです。ビサコジルは、結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促す成分です。
組合せの照合
- 選択肢2は、aとbは合っていますが、cを誤、dを正としているため、c・dが異なります。
- 選択肢3は、aは合っていますが、b・cを誤、dを正としているため、b・c・dが異なります。
- 選択肢4は、b・dは合っていますが、aを正、cを誤としているため、a・cが異なります。
- 選択肢5は、c・dは合っていますが、aを正、bを誤としているため、a・bが異なります。
よくある誤解
- 「糞便のかさを増やす」という説明を、センノシドの働きと取り違えることがあります。センノシドは腸内細菌による分解を経て大腸を刺激する成分です。
- 水酸化マグネシウムは水分を増やすだけと思い込まないようにしましょう。この問題では、大腸を刺激する働きも含めて正しい記述です。
- ビサコジルとマルツエキスの作用を入れ替えるひっかけに注意してください。麦芽糖とガスが手がかりです。
補足コラム
瀉下薬の成分は、働きの違いで整理すると見分けやすくなります。
- 大腸刺激性瀉下成分:センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、ピコスルファートナトリウムなど。大腸を刺激して排便を促します。
- 無機塩類:腸内容物の浸透圧を高め、糞便中の水分量を増やします。
- 膨潤性瀉下成分:水分を吸収して腸内容物に浸透し、糞便のかさを増やして柔らかくします。
- マルツエキス:麦芽糖の発酵で生じるガスが便通を促します。
FAQ
大腸刺激性瀉下成分を毎日続けて使うと、なぜ注意が必要なのですか?
手引きでは、漫然と連続して服用すると腸の運動が緩慢になり、効果を得るために薬の量を増やさなければならなくなることがあるとされています。
手引きでは、漫然と連続して服用すると腸の運動が緩慢になり、効果を得るために薬の量を増やさなければならなくなることがあるとされています。
「大腸刺激性」と「膨潤性」は、どの語句で見分けられますか?
「腸内細菌による分解」「大腸を刺激」は大腸刺激性、「水分を吸収」「糞便のかさを増やす」は膨潤性の手がかりです。
「腸内細菌による分解」「大腸を刺激」は大腸刺激性、「水分を吸収」「糞便のかさを増やす」は膨潤性の手がかりです。
関連キーワード: 瀉下薬、センノシド、ピコスルファートナトリウム、水酸化マグネシウム、ビサコジル、マルツエキス

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