登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問37
問題文
胃腸に作用する薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 毎日の排便が滞るような便秘には、大腸刺激性瀉下成分が配合された瀉下薬の常用が望ましい。
b 制酸成分を主体とする胃腸薬は、酸度の高い食品と一緒に使用すると胃酸に対する中和作用が低下することが考えられるため、炭酸飲料等での服用は適当でない。
c 胃腸鎮痛鎮痙薬に配合されている局所麻酔成分は、痛みが感じにくくなることで重大な消化器疾患や状態の悪化等を見過ごすおそれがあり、長期間にわたって漫然と使用することは避けることとされている。
d 腸内殺菌成分の入った止瀉薬は、下痢の予防にも有効である。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤(正解)
2:a:正、b:正、c:誤、d:正
3:a:正、b:誤、c:正、d:誤
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正
5:a:正、b:誤、c:正、d:正
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胃腸薬の成分と使用上の注意【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:大腸刺激性瀉下薬は常用しない、制酸薬は酸度の高い食品と一緒に服用しない、局所麻酔成分は長期使用を避ける、腸内殺菌成分は下痢の予防に使わない、です。
正解は1で、aは誤り、bとcは正しく、dは誤りです。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)』第3章「主な医薬品とその作用」の制酸成分、瀉下成分、胃腸鎮痛鎮痙薬、腸内殺菌成分の項目です。
解法ステップ
- aの「常用が望ましい」と、dの「下痢の予防にも有効」に注目します。どちらも使い方を強く言い切っているため、手引きの注意と照らします。
- bは「酸度の高い食品」と「制酸成分」の組み合わせを確認します。酸度の高い食品と一緒だと、胃酸を中和する作用が低下するという記述です。
- cは「局所麻酔成分」と「長期間にわたる使用」の関係を見ます。痛みを感じにくくして、重大な疾患や状態の悪化を見逃すおそれがあるという記述です。
- a誤・b正・c正・d誤の組み合わせを選びます。
選択肢別の誤答解説
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a×「常用が望ましい」→ ○「便秘時の頓服として使用すべき」大腸刺激性瀉下成分は、腸を刺激して排便を促す成分です。毎日漫然と使うと、腸の運動が緩慢になり、薬の量を増やさないと効果が出にくくなることがあります。毎日の排便が滞るような場合は、大腸刺激性瀉下成分だけに頼らない方法を考える必要があります。
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b制酸成分を主体とする胃腸薬は、酸度の高い食品と一緒に使うと、胃酸を中和する作用が低下することがあります。そのため、炭酸飲料などで服用するのは適当ではありません。この記述は正しいです。
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c局所麻酔成分は、消化管の粘膜や平滑筋に対する麻酔作用によって、鎮痛・鎮痙(ちんけい)の効果を期待して配合されます。一方、痛みを感じにくくなることで、重大な消化器疾患や状態の悪化を見過ごすおそれがあります。そのため、長期間にわたる漫然とした使用は避けることとされており、この記述は正しいです。
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d×「下痢の予防にも有効」→ ○「下痢の予防で服用しない」腸内殺菌成分は、細菌感染による下痢の症状を鎮める目的で用いられます。下痢の予防を目的に服用するものではありません。
よくある誤解
- 「毎日の排便が滞る」という表現を見て、刺激性の強い瀉下薬を毎日使うのが適切だと考えないようにします。手引きでは、大腸刺激性瀉下成分の常用を避けるとされています。
- 腸内殺菌成分が下痢の症状に使われることと、下痢を予防するために使えることは別です。「症状を鎮める」と「予防する」を混同しないようにしましょう。
- cは、局所麻酔成分が痛みを抑えることだけでなく、重大な状態を見逃すおそれがある点まで押さえます。
補足コラム
大腸刺激性瀉下成分配合の瀉下薬(しゃげやく)は、便秘時に必要に応じて使う薬です。毎日の排便が滞る場合の対応として、手引きには無機塩類や膨潤性瀉下成分の製剤、整腸成分の製剤、食物繊維を摂ることなどが挙げられています。
また、生菌成分を含む整腸薬と腸内殺菌成分を含む止瀉薬(ししゃやく)を併用すると、腸内殺菌成分によって生菌成分の働きが弱められることがあります。
FAQ
Q. 大腸刺激性瀉下成分を続けて使うと、なぜ効果が弱くなることがあるのですか?
A. 繰り返し使うことで腸の運動が緩慢になり、同じ薬の量では効果が出にくくなることがあるためです。
A. 繰り返し使うことで腸の運動が緩慢になり、同じ薬の量では効果が出にくくなることがあるためです。
Q. 腸内殺菌成分は、腸内細菌に作用するなら整腸薬とは一緒に使えますか?
A. 生菌成分を含む整腸薬と併用すると、生菌成分の働きが弱められることがあります。これは、腸内殺菌成分が腸内細菌にも抗菌作用を示すためです。
A. 生菌成分を含む整腸薬と併用すると、生菌成分の働きが弱められることがあります。これは、腸内殺菌成分が腸内細菌にも抗菌作用を示すためです。
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