登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問41
問題文
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力中等度以下で、疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿でときに口渇があるものの下肢痛、腰痛、しびれ、高齢者のかすみ目、痒み、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、むくみ、高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり、頭重、耳鳴り)、軽い尿漏れに適すとされる。
選択肢
1:芎帰膠艾湯
2:乙字湯
3:竜胆瀉肝湯
4:八味地黄丸(正解)
5:苓桂朮甘湯
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八味地黄丸【登録販売者解説】
正解の理由
ひと言まとめ:疲れやすく、四肢が冷えやすい人の排尿トラブルや腰痛などに用いる漢方処方製剤です。
該当するのは、選択肢の4です。記述にある「体力中等度以下」「疲れやすい」「四肢が冷えやすい」に加え、排尿困難、残尿感、夜間尿、頻尿、軽い尿漏れなどが、八味地黄丸(はちみじおうがん)の適応と一致します。
根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の漢方処方製剤に関する項目です。
解法ステップ
- まず「体力中等度以下」を確認します。体力の区分は、漢方処方を見分ける手がかりです。
- 「疲れやすい」「四肢が冷えやすい」に注目します。
- 排尿困難・残尿感・夜間尿・頻尿に加え、「軽い尿漏れ」まで並んでいる処方を探します。
- これらの特徴がそろう八味地黄丸を選びます。
選択肢別の誤答解説
-
1:芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)
手引きでは、乙字湯(おつじとう)とともにカンゾウを含む処方として記載されています。しかし、カンゾウを含むことは、この問題の症状との一致を示す手がかりではありません。問題文の特徴に合うのは八味地黄丸です。 -
2:乙字湯
手引きでは、芎帰膠艾湯とともにカンゾウを含む処方として記載されています。この問題では、カンゾウの有無ではなく、体力の区分や冷え、排尿に関する症状の組合せで見分けます。 -
3:竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがある人の排尿痛、尿の濁り、頻尿などに適す処方です。「体力中等度以下」「四肢が冷えやすい」という問題文とは、体力の区分や症状の特徴が異なります。 -
5:苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏に適すとされる処方です。排尿に関する症状は挙げられておらず、問題文の特徴をまとめた処方は八味地黄丸です。選択肢の処方名だけで決めず、「四肢の冷え」と「排尿困難・残尿感・夜間尿・軽い尿漏れ」の組合せを照合します。
よくある誤解
- 「尿量減少」と「多尿」は反対の状態だから、同じ処方の適応にはならないと思い込むことがあります。ここでは「尿量減少又は多尿」と、どちらかがある場合を示しています。
- 排尿症状が含まれているだけで、排尿に関する別の漢方処方を選んでしまうことがあります。体力の区分や、冷え・熱感などの特徴もあわせて確認しましょう。
- 「高血圧に伴う随伴症状」という語だけを見て選ぶと、他の手がかりを見落とします。肩こり・頭重・耳鳴りだけでなく、前半の体力や冷えの特徴も大切です。
補足コラム
似た処方名の六味丸(ろくみがん)も、体力中等度以下で疲れやすい人の排尿に関する症状などに用いられます。見分ける手がかりは、八味地黄丸が「四肢の冷え」や「腰痛・残尿感・夜間尿・軽い尿漏れ」などを含むことです。一方、六味丸には「ときに手足のほてり」という特徴があります。
FAQ
Q. 「体力中等度以下」は、体力がほとんどない人という意味ですか?
A. 体力の程度を示す区分の一つです。個々の人に当てはめて自己判断するのではなく、試験では処方ごとの区分と特徴的な症状をセットで覚えましょう。
A. 体力の程度を示す区分の一つです。個々の人に当てはめて自己判断するのではなく、試験では処方ごとの区分と特徴的な症状をセットで覚えましょう。
Q. 高血圧に伴う随伴症状があれば、八味地黄丸の記述と判断できますか?
A. それだけでは判断できません。問題文では、疲れやすさ、四肢の冷え、排尿に関する症状なども合わせて八味地黄丸の特徴と照合します。
A. それだけでは判断できません。問題文では、疲れやすさ、四肢の冷え、排尿に関する症状なども合わせて八味地黄丸の特徴と照合します。
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