登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問44
問題文
次の成分の一般用医薬品の鼻炎用内服薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
3カプセル中:
成分 分量
プソイドエフェドリン塩酸塩 105 mg
ベラドンナ総アルカロイド 0.4 mg
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 4.5 mg
サイシン乾燥エキス 30 mg
無水カフェイン 120 mg
a プソイドエフェドリン塩酸塩は、他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系に対する作用が強く、副作用として不眠や神経過敏が現れることがある。
b ベラドンナ総アルカロイドは、ヒスタミンの働きを抑える作用を目的として配合されている抗ヒスタミン成分である。
c サイシンは鎮痛、鎮咳、利尿等の作用を有するとされる生薬成分で、鼻閉への効果を期待して用いられる。
d この医薬品は、前立腺肥大による排尿困難の症状がある人では、症状を悪化させるおそれがあるため、使用を避ける必要がある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:正(正解)
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:誤、b:正、c:正、d:誤
4:a:誤、b:誤、c:誤、d:正
5:a:正、b:正、c:誤、d:正
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鼻炎用内服薬の配合成分【登録販売者解説】
正解の理由
プソイドエフェドリン塩酸塩=中枢神経系への作用が比較的強い、ベラドンナ総アルカロイド=抗コリン成分、サイシン=鼻閉への効果を期待する生薬です。
正解は1です。aは正、bは誤、cは正、dは正です。根拠は、試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)第3章「主な医薬品とその作用」の鼻炎用内服薬に関する項目です。
解法ステップ
- 「プソイドエフェドリン塩酸塩」と「中枢神経系に対する作用が強い」の組合せを確認します。この成分では、不眠や神経過敏が現れることがあります。
- 「ベラドンナ総アルカロイド」と「ヒスタミン」の組合せに注目します。ベラドンナ総アルカロイドは、抗ヒスタミン成分ではなく抗コリン成分です。
- 「サイシン」と「鼻閉への効果」、「前立腺肥大による排尿困難」と「使用を避ける」の組合せを確認します。
- a正・b誤・c正・d正に一致するものを選びます。
選択肢別の誤答解説
a 正
プソイドエフェドリン塩酸塩は、他のアドレナリン作動成分に比べて中枢神経系(脳や脊髄を中心とする神経)への作用が強く、不眠や神経過敏が現れることがあります。記述は正しいです。
b 誤
×「ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン成分」→ ○「副交感神経の働きを抑える抗コリン成分」
抗コリン成分は、アセチルコリンという神経の伝達物質の働きを抑え、鼻汁の分泌やくしゃみを抑える目的で配合されます。ベラドンナ総アルカロイドはこの成分に当たり、ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン成分ではありません。
なお、この医薬品に含まれるd-クロルフェニラミンマレイン酸塩は、抗ヒスタミン成分です。成分名を見て、薬の中の別の成分の分類と取り違えないようにしましょう。
c 正
サイシンは、鎮痛、鎮咳(ちんがい)、利尿などの作用を有するとされる生薬です。鼻閉(びへい)への効果を期待して用いられるため、記述は正しいです。
d 正
プソイドエフェドリン塩酸塩には交感神経を刺激する作用があります。前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)による排尿困難(はいにょうこんなん)がある人では、尿が出にくくなるなど症状を悪化させるおそれがあるため、使用を避ける必要があります。
組合せの照合
- 2は、dを誤りとしている点が違います。dは正しい記述です。
- 3は、aを誤り、bを正、dを誤りとしている点が違います。正しくはa正・b誤・d正です。
- 4は、aとcを誤りとしている点が違います。どちらも正しい記述です。
- 5は、bを正、cを誤りとしている点が違います。bは誤り、cは正しい記述です。
よくある誤解
- ベラドンナ総アルカロイドと、同じ鼻炎用内服薬に含まれる抗ヒスタミン成分を混同しやすいです。成分ごとに分類を確認しましょう。
- 「前立腺肥大による排尿困難」は、単なる副作用の説明ではなく、プソイドエフェドリン塩酸塩の使用を避ける対象として問われています。
- 「鎮痛・鎮咳・利尿」と「鼻閉への効果」は、サイシンについての記述です。作用と使用目的をまとめて覚えましょう。
補足コラム
鼻炎用内服薬では、抗ヒスタミン成分と抗コリン成分が、どちらも鼻の症状を抑える目的で配合されることがあります。ただし、働きは異なります。
- 抗ヒスタミン成分:ヒスタミンの働きを抑えます。
- 抗コリン成分:副交感神経の働きを抑え、鼻汁の分泌などを抑えます。
また、プソイドエフェドリン塩酸塩は、モノアミン酸化酵素阻害剤による治療を受けている人では、副作用が現れやすくなるおそれがあり、使用を避ける必要があります。
FAQ
抗ヒスタミン成分と抗コリン成分は、同じ医薬品に一緒に配合されることがありますか?
あります。配合薬の成分欄では、医薬品全体を一つの分類に当てはめるのではなく、それぞれの成分の働きを分けて確認します。
プソイドエフェドリン塩酸塩に関する注意は、排尿困難だけですか?
手引きでは、心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害などについても、症状を悪化させるおそれがある対象として挙げています。
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