登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問52
問題文
次の成分の一般用医薬品のみずむし・たむし用薬に関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
100mL中:
成分 分量
ピロールニトリン 0.2 g(力価)
クロトリマゾール 0.4 g
クロタミトン 5 g
l-メントール 1 g
a ピロールニトリンは、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。
b クロタミトンは、冷感刺激成分で、痒みを感じにくくさせる効果がある。
c クロトリマゾールは、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。
d 軟膏に比べ、本液剤は有効成分の浸透性が高く、皮膚が厚く角質化している部分に適している。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)
4:(b、d)
5:(c、d)(正解)
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みずむし・たむし用薬の成分【登録販売者解説】
正解の理由
ピロールニトリンは菌の呼吸・代謝を妨げ、クロトリマゾールは細胞膜に作用し、液剤は厚く角質化した患部に適します。
正しい組合せは5(c、d)です。aは誤り、bは誤り、cは正しく、dは正しいです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第3章「主な医薬品とその作用」の、みずむし・たむし用薬の成分と剤形です。
解法ステップ
- 「患部を酸性にする」という作用に注目します。これはピロールニトリンの作用かどうかを確認します。
- 「クロタミトン」と「冷感刺激成分」の組合せを確認します。成分名と刺激の種類を分けて考えます。
- クロトリマゾールの説明にある「細胞膜を構成する成分の産生」「細胞膜の透過性」が、抗真菌成分の作用として正しいかを見ます。
- 「液剤」の特徴として、「浸透性が高い」だけでなく「角質化した部分に適する」も押さえます。
選択肢別の誤答解説
-
a
× ピロールニトリンが患部を酸性にする → ○ ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛が患部を酸性にする
ピロールニトリンは、菌の呼吸や代謝を妨げて皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)の増殖を抑えます。「酸性にする」という作用と成分名の入れ替えが誤りです。 -
b
× クロタミトンは冷感刺激成分 → ○ クロタミトンは皮膚に軽い灼熱感を与える成分
クロタミトンは、皮膚への穏やかな刺激によって痒みを感じにくくさせることを期待して用いられます。冷感刺激を生じさせる成分として挙げられているのは、メントールやカンフルなどです。 -
c
クロトリマゾールはイミダゾール系の抗真菌成分です。皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させたりして、増殖を抑えます。記述は正しいです。 -
d
液剤は有効成分の浸透性が高く、皮膚が厚く角質化している部分に適しています。ただし、患部への刺激も強いという特徴があります。記述は正しいです。
組合せも照合しましょう。
- 1(a、b):a・bを含みますが、どちらも誤りです。正しいc・dを含みません。
- 2(a、c):cは正しい一方、aを含みます。また、正しいdを含みません。
- 3(b、c):cは正しい一方、bを含みます。また、正しいdを含みません。
- 4(b、d):dは正しい一方、bを含みます。また、正しいcを含みません。
- 5(c、d):正しいc・dの組合せです。
よくある誤解
- 「酸性にする」という作用を、問題文にある別の抗真菌成分に結びつけてしまうことがあります。酸性にする成分と、菌の呼吸・代謝を妨げる成分は分けて覚えましょう。
- クロタミトンを、メントールなどと同じ冷感刺激成分だと思い込む誤りに注意してください。
- 液剤の「浸透性が高い」だけを覚え、「角質化した部分に適する」という特徴や、刺激が強い点を見落としがちです。
補足コラム
抗真菌成分は、作用の手がかりで整理できます。
- ピロールニトリン:菌の呼吸や代謝を妨げます。単独での抗真菌作用は弱く、他の抗真菌成分と組み合わせて配合されます。
- クロトリマゾール:イミダゾール系抗真菌成分です。細胞膜の構成や透過性に作用します。
- ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛:患部を酸性にして、皮膚糸状菌の発育を抑えます。
FAQ
Q. 液剤は、どのような特徴で軟膏と区別できますか?
A. 液剤は有効成分の浸透性が高く、厚く角質化した部分に適しています。一方で、患部への刺激が強いことも特徴です。
A. 液剤は有効成分の浸透性が高く、厚く角質化した部分に適しています。一方で、患部への刺激が強いことも特徴です。
Q. クロタミトンは、抗真菌成分ですか?
A. この問題で問われている作用は、局所への穏やかな刺激によって痒みを感じにくくさせることです。抗真菌成分との分類を混同しないようにしましょう。
A. この問題で問われている作用は、局所への穏やかな刺激によって痒みを感じにくくさせることです。抗真菌成分との分類を混同しないようにしましょう。
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