登録販売者 2025年 奈良・関西広域連合・福井 問78
問題文
消化器系及び呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
a 消化性潰瘍になると、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れることがある。
b イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、小児や高齢者のほか、普段から下痢傾向のある人の発症リスクが高い。
c 間質性肺炎は、一般的に、原因となる医薬品の使用開始から短時間(1時間以内)のうちに起きることが多い。
d 喘息は、合併症の有無にかかわらず、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失しても症状は寛解しない。
選択肢
1:a:誤、b:正、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:正、d:誤
3:a:正、b:正、c:誤、d:正
4:a:正、b:誤、c:誤、d:誤(正解)
5:a:誤、b:誤、c:誤、d:誤
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消化器・呼吸器の副作用【登録販売者解説】
正解の理由
消化性潰瘍では黒い糞便が現れることがあり、イレウス様症状のリスクは便秘傾向と関係します。
正しい組合せは4です。記述は、aが正、bが誤、cが誤、dが誤です。根拠は、厚生労働省『試験問題の作成に関する手引き(令和7年4月一部改訂)』第2章「人体の働きと医薬品」の「消化器系に現れる副作用」「呼吸器系に現れる副作用」です。
解法ステップ
- aは「消化管出血」と「糞便が黒くなる」の結びつきを確認します。
- bは、リスクが高い人の特徴が「下痢傾向」なのか「便秘傾向」なのかを見ます。
- cは「使用開始から1時間以内」という時期に注目します。間質性肺炎と喘息では、発症までの時間が異なります。
- dは「合併症を起こさない限り」という条件と、「有効成分が体内から消失した後」の経過を確認します。
選択肢別の誤答解説
記述ごとの確認
-
a:正
消化性潰瘍では、消化管出血に伴って糞便が黒くなることがあります。胃や十二指腸の粘膜が傷害されることで起こる症状の一つです。 -
b:誤
× 普段から下痢傾向のある人 → ○ 普段から便秘傾向のある人
イレウス様症状(いれうすようしょうじょう)は、腸の内容物が通りにくくなる状態です。小児や高齢者に加え、普段から便秘傾向のある人は発症リスクが高いとされています。 -
c:誤
× 使用開始から短時間(1時間以内) → ○ 使用開始から1〜2週間程度
間質性肺炎(かんしつせいはいえん)は、一般的に医薬品の使用開始から1〜2週間程度で起きることが多いとされています。「1時間以内」は、別の呼吸器系副作用である喘息の記述と混同させるひっかけです。 -
d:誤
× 合併症の有無にかかわらず症状は寛解しない → ○ 合併症を起こさない限り、有効成分が体内から消失すれば症状は寛解する
寛解(かんかい)とは、症状が落ち着くことです。喘息では、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば症状は寛解します。
組合せごとの確認
- 選択肢1:aを誤、bを正、cを正としていますが、いずれも記述ごとの正誤と異なります。dの誤は一致しています。
- 選択肢2:aの正、bの誤、dの誤は一致していますが、cを正としている点が異なります。
- 選択肢3:aの正、cの誤は一致していますが、bを正、dを正としている点が異なります。
- 選択肢5:b・c・dの誤は一致していますが、aを誤としている点が異なります。aは正しい記述です。
よくある誤解
- 「1時間以内」という時間を、間質性肺炎にも当てはめてしまうことがあります。間質性肺炎は1〜2週間程度、喘息は短時間という違いを押さえましょう。
- イレウス様症状は腸の通過が妨げられる状態です。「下痢傾向」ではなく「便秘傾向」がリスクとして示されています。
- dの「合併症の有無にかかわらず」は、手引きにある「合併症を起こさない限り」という条件を逆にしています。
補足コラム
消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあります。胃痛などの症状が目立たなくても、消化管出血に伴う黒い糞便が現れることがあります。
また、呼吸器系の副作用は、発症までの時間を見分ける手がかりにできます。間質性肺炎は使用開始から1〜2週間程度、喘息は原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに症状が現れることがあります。
FAQ
Q. イレウスとは、腸が完全にふさがることですか?
A. 必ずしも腸そのものが閉塞しているとは限りません。腸の運動が麻痺するなどして、腸内容物の通過が妨げられた状態も含みます。
A. 必ずしも腸そのものが閉塞しているとは限りません。腸の運動が麻痺するなどして、腸内容物の通過が妨げられた状態も含みます。
Q. 消化性潰瘍では、必ず胃痛が起こりますか?
A. 必ず起こるわけではありません。自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状の検査や吐血・下血をきっかけに発見されることもあります。
A. 必ず起こるわけではありません。自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状の検査や吐血・下血をきっかけに発見されることもあります。
関連キーワード: 消化性潰瘍、消化管出血、イレウス様症状、間質性肺炎、喘息、寛解

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