登録販売者 2026年 奈良・関西広域連合・福井 問43
問題文
次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを選べ。
体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症に適すとされるが、胃腸の弱い人では悪心(吐きけ)、嘔吐、胃部不快感、下痢等の副作用が現れやすい等、不向きとされる。
まれに重篤な副作用として、肝機能障害、腸間膜静脈硬化症を生じることが知られている。
選択肢
1:五積散
2:桂枝茯苓丸
3:加味逍遙散(正解)
4:温清飲
5:柴胡桂枝乾姜湯
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加味逍遙散の適応【登録販売者解説】
正解の理由
加味逍遙散(かみしょうようさん)=体力中等度以下で、のぼせ・肩こり・疲れやすさ・精神神経症状がある人に用いられ、胃腸の弱い人では不向きとされます。
記述にある体力の目安や症状、胃腸の弱い人への注意、まれな重篤な副作用が、いずれも3の加味逍遙散に一致します。根拠は「試験問題の作成に関する手引き(令和8年4月一部改訂)」第3章「主な医薬品とその作用」の、女性の月経や更年期障害に伴う諸症状に用いられる漢方処方製剤の項目です。
解法ステップ
- まず体力の区分を確認します。「体力中等度以下」は、加味逍遙散の手がかりです。
- 次に「のぼせ感」「肩こり」「疲れやすい」「精神不安やいらだち」に注目します。この症状の組合せが加味逍遙散と合います。
- 最後に「胃腸の弱い人では副作用が現れやすい」「肝機能障害、腸間膜静脈硬化症(ちょうかんまくじょうみゃくこうかしょう)がまれに起こる」も一致するかを確認します。
選択肢別の誤答解説
-
1:五積散(ごしゃくさん)
体力中等度またはやや虚弱で、冷えがある人に用いられます。胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛などが手がかりで、問題文の「のぼせ感・肩こり・精神不安やいらだち」の組合せとは異なります。 -
2:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
比較的体力があり、下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足が冷えるなどが手がかりです。加味逍遙散の「体力中等度以下」「疲れやすい」「精神不安やいらだち」とは体力の区分や症状の組合せが異なります。 -
3:加味逍遙散
体力中等度以下で、のぼせ感、肩こり、疲れやすさ、精神不安やいらだちなどがある人に用いられます。胃腸の弱い人では悪心(おしん。吐きけ)、嘔吐、胃部不快感、下痢などが現れやすく、まれに肝機能障害や腸間膜静脈硬化症が起こることが知られています。 -
4:温清飲(うんせいいん)
体力中等度で、皮膚がかさかさして色つやが悪く、のぼせる人に用いられます。皮膚の状態が特徴的な手がかりであり、問題文の精神神経症状や疲れやすさなどを中心とする記述とは合いません。 -
5:柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏があり、動悸や息切れ、ときに寝汗や口の渇きがある人に用いられます。体力の区分は似ていますが、冷えや動悸などの特徴が問題文とは異なります。
よくある誤解
- 「体力中等度以下」だけで処方を決めるのは早計です。柴胡桂枝乾姜湯も同じ体力区分なので、症状の組合せまで確認します。
- 「肩こり」や「のぼせ」は複数の処方に出てきます。単独の症状ではなく、「疲れやすさ」「精神不安やいらだち」など、記述全体で見分けます。
- 「まれに起こる」とある重篤な副作用を、「必ず起こる」と読み替えないようにします。発生が知られていることと、必ず発生することは別です。
補足コラム
似た症状がある処方は、体力の区分と特徴的な症状をセットで覚えましょう。
- 加味逍遙散:体力中等度以下。のぼせ感、肩こり、疲れやすさ、精神不安やいらだち。
- 桂枝茯苓丸:比較的体力がある。下腹部痛、頭重、めまい、のぼせて足が冷える。
- 柴胡桂枝乾姜湯:体力中等度以下。冷え症、貧血気味、神経過敏、動悸や息切れ。
FAQ
「まれに重篤な副作用」と書かれていたら、どのように覚えればよいですか?
「その処方で起こることが知られている副作用」として、処方名と結びつけて覚えます。「まれに」という頻度の表現も含め、問題文の断定の強さが変わっていないか確認しましょう。
「その処方で起こることが知られている副作用」として、処方名と結びつけて覚えます。「まれに」という頻度の表現も含め、問題文の断定の強さが変わっていないか確認しましょう。
関連キーワード: 加味逍遙散、体力中等度以下、のぼせ、精神神経症状、腸間膜静脈硬化症、漢方処方製剤

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