登録販売者 2026年 奈良・関西広域連合・福井 問71
問題文
脳や神経系の働きに関する記述について、正しいものの組合せを選べ。
a 脳において、ブドウ糖の消費量は全身の約25%、酸素の消費量は全身の約50%を占める。
b 血液脳関門とは、脳の毛細血管が中枢神経の間質液環境を血液内の組成変動から保護するように働く機能のことをいう。
c 末梢神経系は、体性神経系と自律神経系に分類され、自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。
d 副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、ノルアドレナリンである。
選択肢
1:(a、b)
2:(a、c)
3:(b、c)(正解)
4:(b、d)
5:(c、d)
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脳・神経系の働き【登録販売者解説】
正解の理由
脳の酸素消費量は全身の約20%、副交感神経の節後線維末端から出る物質はアセチルコリンです。
正しい記述の組合せは3(b、c)です。aは誤り、bとcは正しく、dは誤りです。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」第2章「人体の働きと医薬品」の「脳や神経系の働き」です。
解法ステップ
- aの「ブドウ糖25%」と「酸素50%」を分けて確認します。脳のブドウ糖消費量は約25%ですが、酸素消費量は約20%です。
- bは「血液中の組成変動から脳の環境を守る」という説明が、血液脳関門(けつえきのうかんもん)の働きに合うかを見ます。
- cは末梢神経系の分類を確認します。体性神経系と自律神経系に分かれ、自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなります。
- dは副交感神経の節後線維(せつごせんい)の末端から出る神経伝達物質(神経の情報を伝える物質)を確認します。
選択肢別の誤答解説
-
a
×「酸素の消費量は全身の約50%」→ ○「酸素の消費量は全身の約20%」
脳では、ブドウ糖の消費量が全身の約25%、酸素の消費量が全身の約20%です。ブドウ糖の割合と酸素の割合を入れ替えたり、酸素の割合を別の数値に書き換えたりする問題に注意しましょう。 -
b
正しい記述です。血液脳関門は、脳の毛細血管が、中枢神経(脳や脊髄)の間質液(細胞のすき間を満たす液)の環境を、血液の組成変動から保護する働きです。 -
c
正しい記述です。末梢神経系は、随意運動や知覚などを担う体性神経系と、生命や身体機能の維持に関わる自律神経系に分かれます。自律神経系は交感神経系と副交感神経系からなります。 -
d
×「副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質は、ノルアドレナリン」→ ○「アセチルコリン」
ノルアドレナリンは、交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質です。副交感神経と交感神経の対応を逆にしないようにしましょう。
誤答の組合せの確認
- 選択肢1(a、b):誤りのaを含み、正しいcを含みません。
- 選択肢2(a、c):誤りのaを含み、正しいbを含みません。
- 選択肢4(b、d):誤りのdを含み、正しいcを含みません。
- 選択肢5(c、d):誤りのdを含み、正しいbを含みません。
よくある誤解
- 脳の「ブドウ糖25%」を覚えていても、酸素の割合まで同じ数値だと思い込むことがあります。ブドウ糖は約25%、酸素は約20%と分けて覚えましょう。
- 交感神経と副交感神経の節後線維から出る物質を逆にするひっかけがあります。基本は「交感神経=ノルアドレナリン、副交感神経=アセチルコリン」です。
補足コラム
交感神経の節後線維の末端では、基本的にノルアドレナリンが放出されます。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。基本の対応と例外を分けて整理しましょう。
FAQ
Q. 血液脳関門は、脳に入る物質をすべて止めるのですか?
A. すべてを止めるわけではありません。血液中の物質が脳の組織へ移行しにくいものがあり、物質の透過に関する選択性が高い仕組みです。
A. すべてを止めるわけではありません。血液中の物質が脳の組織へ移行しにくいものがあり、物質の透過に関する選択性が高い仕組みです。
Q. 交感神経と副交感神経は、どちらも同じ物質を出す例がありますか?
A. あります。汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
A. あります。汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。
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